後拾遺和歌集全釈・2冊/藤本一惠/この大きな文化遺産を一首一首丹念に読みなおして後拾遺集の持つ文学性と文学史的価値を改めて問いなおす

商品説明
後拾遺和歌集全釈・2冊/藤本一惠/この大きな文化遺産を一首一首丹念に読みなおして後拾遺集の持つ文学性と文学史的価値を改めて問いなおす

平成5年　734P　766P　各巻定価23690円　外箱欠　大学図書館の廃棄印あり　部数は少なそうです。資料用にもいかがでしょうか。

太山寺蔵の「後拾遺和歌集」を底本として全釈を試みたもの。この大きな文化遺産を一首一首丹念に読みなおして、後拾遺集の持つ文学性と文学史的価値を改めて問いなおしてゆく。上巻は巻第一春上より巻第十哀傷までを紹介

あとがき
本書は、旧著『後拾遺和歌集全訳注』(講談社学術文庫・昭S)を全面的に見直したものである。旧著は刊行まもな く、誤解、誤認に気付くところがあって、とりあえず、「後拾遺和歌集全訳注 補訂」と題して、「大阪青山短期大 学研究紀要 第十一号」に発表したが、その後も折に触れ、目につくことが積っていった。それでも旧著は、北村 季吟の『八代集抄』につづく全釈として、拙いながらもそれなりの役割を果したと思うのだが、それも絶版となって市井に出廻らなくなっている。

知られるように、『後拾遺和歌集』は、勅撰和歌八代集のうち第四番目の、和歌史上に一つの転換期をもたらした 重要な撰集として、つとに注目されてはいたが、古今集・新古今集の盛名にかくれて、その基礎的研究も長らく日 の目を見なかった。近年ようやく、在来の流布本に加えて、各所に伝存する写本も複写・翻刻されるなどして、に わかに脚光を浴びるようになった。特に先年、冷泉家の時雨亭文庫より、俊成筆本後拾遺和歌集が発見されて、後 拾遺集伝本研究の前途は明るさを増すばかりである。集の研究書も、上野理氏の大著『後拾遺集前後』(笠間書院刊 ・昭引)以来、諸氏の精緻な論考があり、故千葉義孝氏の『後拾遺時代歌人の研究』(勉誠社刊・平成3)も世に出ている。また、索引には糸井通浩・渡辺輝道氏編『後拾遺和歌集総索引』(清文堂刊・昭引)があり、注釈書には、川村 晃生氏校注による『後拾遺和歌集』(和泉書院・平成2)なども上梓されている。

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